2010年6月16日水曜日

文字通り,「痛みと鎮痛の基礎知識」満載のノートです

このWEBは、毎日脳細胞が死滅しつつある私のための
インターネット上のノートです。

ということですが。

できる子のノートを見せてもらってハッとしたという体験は
誰にでもあるでしょう。
私はこのノートを拝見して,ハッとしっぱなしです。

Pain Relief 痛みと鎮痛の基礎知識
文字通り,痛みと鎮痛の基礎知識が簡潔に,ふんだんに
盛り込まれています。
当ブログのリンクにも追加させていただきました。
心理的なアプローチとの関連では,
「痛みとは」の中の,さまざまな学説の変遷を取り上げている部分で
出てくる「慢性疼痛の恐怖ー回避モデル fear-avoidance model」,
すなわち,辛くて恐い痛みを避けようとすることが活動や生活空間を狭め,
慢性化へ至るという悪循環の理解こそが,慢性疼痛の認知行動療法の
出発点だと思います。
認知行動療法として提唱されている技法はいろいろあるように
思えますが,結局,上記の悪循環を弱め,患者さんに痛みに
直面していただくという目的のために,何に働きかけるか
��患者さん個人の認知なのか,行為なのか,はたまた,患者さんを
取り囲む人たちなのか)の違いなのかもしれません。
そういう目で「鎮痛法」の中の「心理療法」に書かれている
認知行動療法 ,認知療法 ,行動療法,自律訓練法,バイオフィードバック ,
森田療法,音楽療法,催眠療法,リエゾン診療などなど。

の記述を見渡してみたら,見通しがよくなった気がします。
��ああ,熱く語ってしまった…。勉強始めたばっかりなのに)
ちなみに,「注意転換法 distraction therapy」の解説では,
「三国志演義」では、華陀 (AD110-207, 後漢末の医師)は、無麻酔で関羽の手
術をしたことになっている。トリカブトの毒矢を受けた関羽の右腕を切り開き、
骨を削る手術をする。関羽は麻酔をしていないのに、手術中に、馬良を相手に平
然と碁をさしていたことになっている。しかし「三国志演義」はフィクションで
あり、正史「三国志」にはそのような記述はないそうだ。
なんて記述もあって,寄り道が楽しい。
��これを読むと,中学のとき貪り読んだ横山光輝の絵が眼前に広がります)
それから,歴史つながりで,「痛みと鎮痛の歴史年表」も楽しい。
例えば,「上海でBC5000年頃の土中から発掘された古代の鍼」をはじめとして,
紀元前から現代までの間ずっと,世界のあちこちで,痛みに関する記載が為され,
さまざまな鎮痛法が試みられてきたことが分かります。
痛みは人類にとって,(ありがたくない)お友達だったことが分かります。
そして今も,付き合っていかなくちゃいけない。
だからこのブログも存在するわけです(かなり強引?)。
まず,「痛みと鎮痛の基礎知識」で痛みと鎮痛法全般の基礎知識を身につけた後で,
昨日紹介した「文献斜め読み」で心理的介入の知識と感性を深める,という道筋で
勉強していったらいいのかもしれないな,と考えています。
作成者の小山なつ先生は,ここでまとめられたことから,
「痛みと鎮痛の基礎知識」上巻下巻を上梓されていらっしゃるようです。

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