2010年6月14日月曜日

「実体験に基づく強迫性障害克服の鉄則35」

先輩の実体験は,これから曝露-反応妨害法に取り組もうとする
クライエントさんにとって金言です。

実体験に基づく強迫性障害克服の鉄則35 田村浩二 文芸社
強迫性障害に苦しむ大半の方は,曝露-反応妨害法のことをご存知ないです。
そうして,いろいろなところを回られたり,様々なことを試されたりした後で,
紹介されて私たちのところへたどり着かれます。
そこで初めて,曝露-反応妨害法について知るところとなります。
だから,セラピストの最初の目標は,クライエントさんに,
この方法がどういうことをするのかを理解していただくことと,
「自分も取り組もう」,「自分にもできるかもしれない」と
思っていただくことです。
ここで,曝露-反応妨害法に取り組んで治っていった方がいらっしゃることや,
実践された側からの実体験についてお伝えしていくと,クライエントさんは
曝露-反応妨害法に取り組む方向に一歩を踏み出していかれます。
同じ事で苦しんだ人による言葉は,言ってみれば,内側からの助言。
クライエントさんの胸に響くようです。
以下,私が「なるほど,こう言えば伝わるのか」と思った鉄則です。
「強迫行為を続けている限りは,強迫行為は治らない」
「どんなに気になっても,後戻りして現場検証をしてはならない」
「安心しようとして行う行為は,必ず新たな不安を生み出す。
 つまり,強迫観念は飛び火する」
「強迫観念を無視しても,恐れているようなことは何も起こらない」
「第三者の視点で判断し,行動すべし」などなど。
そしてやっぱり,
「これらの鉄則も,実行しなければ意味がない」。
私が担当しているクライエントさんもお一人,さっそく購入されました。
そして,セラピストも人間だから,何とかしてよくなりたいという
クライエントさんの姿によって,セラピストとしての取り組みが
強化されている部分が少なからずある気がします。

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