既存のCBT=内容焦点的。セラピストは,思考と信念の内容(e.g., 社会,身体,世界等の領域)を話題にし,扱う。
MCT=プロセス焦点的。内容を扱うのはメタ認知領域の場合。
例.抑うつの場合
CBTのセラピスト=自己,世界,将来についてのネガティブな思考と信念の根拠を尋ねる。
「あなたの認知の歪みは何ですか?」,「反証は何ですか?」
MCTのセラピスト=メタ認知レベルで介入。目的=反すうの低減,反すうについてのポジティブ/ネガティブな信念の修正。
メタ認知療法で言う「認知の内容」=情報処理システムに関する知識(貯蔵された情報ないし意識上の情報)
信念は,情報処理システムに関する知識・情報のライブラリー(書棚)の一部。
メタ認知療法で言う「プロセス」=上述の,情報処理システムに関する知識の使用と新たな習得に関わるアクション
ライブラリー(書棚)の比喩を使うと,プロセスとは,本を探し,その場所を特定し,
(本から)情報を読み出し,その情報を使って行為,思考,知識を変えること。
プロセスによって,知識(信念)は情動および行動の帰結に結びつき,経験が知識に及ぼす効果も規定される。
「自分には価値がない」といった知識に,直接取り組むことはできない。
取り組むことができるのは,この知識を利用するプロセス。
我々の思考,意識レベルの信念は,さまざまなプロセスの主観的体験から生じる。
患者が「自分には価値がない」と述べるのは,そうした誤った情報を生成,維持するプロセスを繰り返すから。
MCTの中心コンセプト:変えるべきは認知のプロセス(=思考スタイル,注意の向け方,内的情報を用いた判断の形成法)
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