2015年9月14日月曜日

CTTおよびIRTにおける測定の精度

テストは,受験者の何らかの特性値を推定するために行われますが,そこには誤差がつきもの。



CTTにおける測定の精度
テスト(項目のセット)と受験者集団を固定した場合に得られる単一の指標

・信頼性(=内的一貫性)の推定値=α係数 一つのテストに一つ算出される。
 短所:受験者の能力値のレベルに応じた測定の精度は求められない。
・測定の標準誤差Standard Error of Measurement(SEM) 当該テストを受験した一つの集団に一つ算出される。
 異なる受験者集団についてSEMを求めると,異なる値(標本依存性)。

IRTにおける測定の精度
・項目情報関数(item information function:IIF) 項目ごとに算出される。
 能力値θの関数=受験者の能力値のレベルに応じて値が変わる
 →ある項目が能力値θのどのレベル(あるいは範囲)でより精度の高い推定が行えるか議論可能。
・テスト情報関数(test information function:TIF) テストについてIIFと同様に情報量を算出。

IIFやTIFの利用→柔軟なテスト構成を可能に。
e.g., θの低いレベルで測定精度の高いテスト(スクリーニング用)や,高いレベルで測定精度の高いテスト(選抜用)の作成が可能。

受験者集団に依存しない(=標本依存性を克服)(←等化を行うことによる)


#2015年9月24日追記
CTTにおけるSEM⇒テスト全体の誤差を考える。成績上位者でも下位者でも,誤差の値は同一という考え方。

IRT⇒回答者ひとりひとりに誤差を考える。推定された能力に応じた誤差(能力が異なると誤差も異なる)という考え方。

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