右後ろを見ようとすると,首が痛いです。
ちょっと疼痛が身近になりました。早く治りますように…。
今日は,慢性疼痛に関する最新の英語論文ではなく, 慢性疼痛に対する心理的アプローチについて,日本語で読める入門書の紹介です。
</span><a href="http://www.amazon.co.jp/%E7%97%9B%E3%81%BF%E3%81%AE%E5%BF%83%E7%90%86%E5%AD%A6%E2%80%95%E7%96%BE%E6%82%A3%E4%B8%AD%E5%BF%83%E3%81%8B%E3%82%89%E6%82%A3%E8%80%85%E4%B8%AD%E5%BF%83%E3%81%B8-%E4%B8%AD%E5%85%AC%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E4%B8%B8%E7%94%B0-%E4%BF%8A%E5%BD%A6/dp/4121009355"><span style="font-size: small">丸田俊彦 (1989). 痛みの心理学 -疾患中心から患者中心へ- 中公新書</span></a><span style="font-size: small">
痛みの定義から始まり,ゲートコントロール理論,うつ病との関連,医師と患者の関係など,幅広い論点がコンパクトにまとめられています。
慢性疼痛に対する認知行動療法に関しては, 最終章で,「痛み行動」という考え方や,それへの対応に言及されています。
「痛み行動」という考え方は,慢性疼痛を,生活上の問題という大きな視点で捉える上で役立ちます。
「痛み行動」というのは,痛みがあることを周囲の人たちに伝える様々なオペラ ント行動のこと。
例えば,「痛い」と言うこと,顔をしかめること,痛いところをかばう姿勢を取ることなど,実に様々です。
痛み行動に対して,周囲の人はついつい引き込まれて過剰な世話をしてしまいます。 例えば,痛みに関するグチを延々と聞き続けるといったことです。そうすることで,痛み行動がますます著しくなっていきます。そうして,家族との間に溝ができたり,職場での立場がなくなったりといった,生活上の問題を招くことになります。
そこで,周囲の人たちが「中立的な反応」をすることを勧められます。つまり, 痛み行動を示されたときに,周囲の人たちが淡々と反応することで,痛み行動を消去していくという方針です。
もちろん,そうすることが必要であることを説明し,納得を得るということが大前提です。
しかし,痛み行動に対して周囲が中立的な反応をするというのは,言うほど簡単ではありません。分かっているのに,ついつい痛み行動に引き込まれてしまい, 「またやってしまった…」となるのが普通です。周囲の人たちはこれを繰り返しながらポイントをつかんでいくのでしょう。
絶版なのが残念ですが,amazonのマーケットプレイスで手に入るようです。
</span>
0 件のコメント:
コメントを投稿