2021年11月23日火曜日

エビングハウス自身は忘却曲線と保持曲線のどちらを使っていたのか?

 エビングハウスの「忘却曲線」なのか,「保持曲線」なのか。教科書では両方が使われています。「エビングハウス自身がどちらを使っていたのか」という受講生からの質問もあったため,エビングハウスの著作で調べてみることにしました。
 まず,エビングハウスの主著である「記憶について」の英語版で,「forgetting curve」と「retention curve」いう検索語で全文検索してみました。しかし,ともにヒットは0件でした。
 「記憶について」の英語版は以下で見ることができます。

 「記憶について」の日本語訳には索引がないため,「保持曲線」と「忘却曲線」のどちらが使われているか不明です。

 教科書によく載っている,あの曲線が掲載されたドイツ語の本「Grundzüge der Psychologie」も,ネットで見ることができます。そこでその本で,「忘却曲線」のドイツ語Vergessenskurveを全文検索してみました。ヒットは0件でした。ちなみに「保持曲線」をドイツ語でどう呼ぶのかは今ひとつ分かりません。

 結論としては,よく分かりません。


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