エビングハウスの「忘却曲線」なのか,「保持曲線」なのか。教科書では両方が使われています。「エビングハウス自身がどちらを使っていたのか」という受講生からの質問もあったため,エビングハウスの著作で調べてみることにしました。
まず,エビングハウスの主著である「記憶について」の英語版で,「forgetting curve」と「retention curve」いう検索語で全文検索してみました。しかし,ともにヒットは0件でした。
「記憶について」の英語版は以下で見ることができます。
「記憶について」の日本語訳には索引がないため,「保持曲線」と「忘却曲線」のどちらが使われているか不明です。
教科書によく載っている,あの曲線が掲載されたドイツ語の本「Grundzüge der Psychologie」も,ネットで見ることができます。そこでその本で,「忘却曲線」のドイツ語Vergessenskurveを全文検索してみました。ヒットは0件でした。ちなみに「保持曲線」をドイツ語でどう呼ぶのかは今ひとつ分かりません。
結論としては,よく分かりません。
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