長期記憶が,非宣言的記憶(=手続き記憶)と宣言的記憶とに分かれ,さらに,宣言的記憶が意味記憶とエピソード記憶とに分かれることは,だいたいの心理学の教科書に書かれています。そうは言っても,受講生の表情を見ていると,分かりにくい部分があるようです。そこで私は,以下のように説明しています。
まず,「長期記憶」と書かれた大きな箱があって,それを開けると,中に,「非宣言的記憶」と書かれた中くらいの箱と,「宣言的記憶」と書かれた中くらいの箱の2つが入っています。そして,「宣言的記憶」と書かれた中くらいの箱を開けると,「意味記憶」と書かれた小さな箱と,「エピソード記憶」と書かれた小さな箱の2つが入っています。
このように説明するだけで,「なんだそういうことか」という表情になる受講生がパラパラと見受けられます。
心理学では,こうした上位概念と下位概念の階層的な関係がよく登場します。そのようなときに,「箱を開けたら箱が入っていて」という説明の仕方は役立つと思います。
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