2010年7月14日水曜日

マインドフルネスの尺度あれこれ

マインドフルネスをテーマにして研究しようと思ったら,
マインドフルネスを測定する尺度が必要になりますよね。

じゃあ,既にどんな尺度があるんだろう?

杉浦 義典 (2009) アナログ研究の方法 新曜社
の,「マインドフルネスをめぐる多様な測定尺度」(pp.168-173)で,
2003年から2008年までに発表されたマインドフルネスのさまざまな尺度が
紹介されています。表5-2がとっても分かりやすい。
「確かに,その時期,日本心理学会の大会に行くと,マインドフルネス関係の
尺度を開発しているポスター発表がいくつかあったなあ」とか,
「これらの尺度の日本語版は出ていないのだろうか?」とか思ってみたり。
慢性疼痛に特化したものではなく,対象者は一般人口,寛解中のうつ病患者,
境界性人格障害などです。しかし,慢性疼痛でも適用可能かもしれない。
個人的には,「観察」の因子(自分の体験に注意を向けること)が,
瞑想を体験したことがない人では心理的症状と正の相関を示すが,
瞑想の訓練を経た人では負の相関が見られることが興味深かった。
瞑想を体験したことがない人と,瞑想の訓練を経た人とで,
「観察」の因子から心理的症状へ引いたパス係数の符号が異なるのかを,
同時多母集団解析で調べたらどうなるんだろう?

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