今日,ある先生とお話していて,「介入研究の協力者をどうやって募集するか?」
という話題になりました。
大学で研究をやってる場合,学内に張り紙を出したりすれば,
学生さんが集まってきます。
現に,うちのラボの知覚系や認知系の人たちは,
そのようにして協力者を募っています。
では,学生でなく,一般の方を協力者として募集したいときにはどうするか。
タウン誌やHPで募集するという方法が考えられます。
確かに,Baby Scienceというか,赤ちゃんを対象にして
いろいろな実験をやる人たちは,タウン誌に広告を出したり,
研究室のホームページでも広報をされています。
実際,それが功を奏して,協力者の赤ちゃん(というか,実質はお母さん)
が,それなりの数,集まったりします。
私の知り合いも,かつてそのようにして研究をしていました。
ここで気になるのは,これと同じことが,臨床心理などの介入研究でも
できるのだろうか,ということ。
赤ちゃんを協力者にした研究だと,なんだか微笑ましいというか,
楽しそうな気がするものだし,どんなことが分かるのか,
ワクワク感があるので,広告やホームページを見たお母さんたちが
応募してくださるのだろう,と勝手に想像しています。
だけど,臨床心理などの介入研究は,こういう印象を持たれにくい
だろうから,応募してくださる方の数は少なくなるのではないかな。
さらに,臨床心理っぽい介入研究の協力者になることに関心を
持ってくださる方というのは,一般の方とは大きく異なる,
特別な層に属している気がします。
いわゆる,サンプリングバイアスの問題です。
だから,知見を一般化するのに慎重になる必要があるのかもしれない。
などと,「できない理由」を書き連ねてはいけませんね。
介入研究をやろうとされる心意気,素晴らしいと思います。
いろんな制約や問題がある中で,少しでも良質の研究をするのに,
どのような手立てをしていったらいいのか,と考えなくては。
それにしても,今の私には実体験もアイディアもありません…。
この記事をお読みの方の中で,「一般の方を対象にした介入研究で,
協力者を募集するときに自分(たち)はこのようにしましたよ」
といった体験談やノウハウをお持ちの方がいらっしゃったら,
ぜひぜひアブスト屋までお知らせください。
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