2010年7月23日金曜日

介入研究の協力者をどうやって募集するか?

今日,ある先生とお話していて,「介入研究の協力者をどうやって募集するか?」
という話題になりました。

大学で研究をやってる場合,学内に張り紙を出したりすれば,
学生さんが集まってきます。
現に,うちのラボの知覚系や認知系の人たちは,
そのようにして協力者を募っています。
では,学生でなく,一般の方を協力者として募集したいときにはどうするか。
タウン誌やHPで募集するという方法が考えられます。
確かに,Baby Scienceというか,赤ちゃんを対象にして
いろいろな実験をやる人たちは,タウン誌に広告を出したり,
研究室のホームページでも広報をされています。
実際,それが功を奏して,協力者の赤ちゃん(というか,実質はお母さん)
が,それなりの数,集まったりします。
私の知り合いも,かつてそのようにして研究をしていました。
ここで気になるのは,これと同じことが,臨床心理などの介入研究でも
できるのだろうか,ということ。
赤ちゃんを協力者にした研究だと,なんだか微笑ましいというか,
楽しそうな気がするものだし,どんなことが分かるのか,
ワクワク感があるので,広告やホームページを見たお母さんたちが
応募してくださるのだろう,と勝手に想像しています。
だけど,臨床心理などの介入研究は,こういう印象を持たれにくい
だろうから,応募してくださる方の数は少なくなるのではないかな。
さらに,臨床心理っぽい介入研究の協力者になることに関心を
持ってくださる方というのは,一般の方とは大きく異なる,
特別な層に属している気がします。
いわゆる,サンプリングバイアスの問題です。
だから,知見を一般化するのに慎重になる必要があるのかもしれない。
などと,「できない理由」を書き連ねてはいけませんね。
介入研究をやろうとされる心意気,素晴らしいと思います。
いろんな制約や問題がある中で,少しでも良質の研究をするのに,
どのような手立てをしていったらいいのか,と考えなくては。
それにしても,今の私には実体験もアイディアもありません…。
この記事をお読みの方の中で,「一般の方を対象にした介入研究で,
協力者を募集するときに自分(たち)はこのようにしましたよ」
といった体験談やノウハウをお持ちの方がいらっしゃったら,
ぜひぜひアブスト屋までお知らせください。

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